KOSUKE KAWAMURA

伝統的なモノ、最先端のモノ、異文化のモノも絶妙なバランス感覚で調和できる「TOKYO」特有の感性。 UNITED TOKYOが目指すのは、そのクリエーションと日本の伝統的な技術をMIXさせた「MADE IN JAPAN」のプロダクトづくり。

今回、UNITED TOKYO SHIBUYAオープンを記念してコラージュアーティスト、グラフィックデザイナー、アートディレクターと多岐に渡って活躍する河村康輔氏とUNITED TOKYOとのコラボレーションが実現。 東京を拠点に日本のみならず海外での活躍の場を広げる河村氏に、クリエイターとしてのルーツや今回のコラボレーションのグラフィックについて語っていただいた。

KOSUKE KAWAMURA

―まずグラフィックのお仕事をしたいと思ったきっかけを教えて下さい。

服が好きだったのがスタートですね。一番最初は。 中学生高校生のころに好きだった服からグラフィックに入ってるので。 その前で言うと音楽なんですけど、一番身近にグラフィックで仕事になりそうなものっていうと、 田舎だったこともあってTシャツのグラフィックが近くに有って、そういうものがやりたいっていうのがきっかけだった気がしますね。

―その時はどんなブランドが好きだったんですか?

その時は完全に裏原全盛期だったのでブランドは雑多に好きだったんですけど、 後にすごい仲良くなる一之瀬さん(※ 一之瀬弘法氏。高橋盾氏とUNDERCOVERを立ち上げ、その後N.W.Oを設立しVANDALIZEに改名。)や グラフィックを知ったきっかけがスケシンさん(※ SKATE THINGS氏。イラストレーター/グラフィックデザイナー。C.Eデザイナー。)だったのでその二人の影響が一番ですね。 服っていうよりもグラフィックっていうのが大きかったですかね。 一から洋服を作るっていうのは無理っていうのはわかっていたので、やっぱりその二人に憧れていました。

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―高校卒業後の進路はどうされたんですか?

漠然とした気持ちで東京に出てきて、一応専門学校に入りました。 けど1週間か10日ぐらいで2回か3回しか行かなくて(笑)。 グラフィックの専門学校だったんですけど、そもそもグラフィックの概念を何も知らずにやりたいと思ってたから、学校入った時に思ってたのと全く違って。 若い人特有の自分のやりたいことが入ってすぐ勉強できると思っていたんですね。 基礎からやるじゃないですか。 それがもう「なんでコレやんないといけないんだろうな」っていうのと、そもそも良く分かんないっていうのと高校生の頃から朝起きるのが苦手だったのでもう無理だなって思って辞めちゃいました(笑)。

―(笑)そのあとは遊び呆けてたとお聞きしました

そうですね(笑) お金なかったので友達と遊んだり週末はLIQUIDROOM(※ 当時新宿歌舞伎町にあったライブ・クラブハウス)とみるく(※ 恵比寿に存在したクラブハウス)をハシゴしたりしてました。 そこで一之瀬さんとも知り合ったりとかして。 その頃は仕事でグラフィックはやってなかったんですけどレンタルビデオ屋でバイトしながら独学でMacで色々作ったりしてました。 そんな生活を23歳ぐらいまでやってましたね(笑) その後は少しずつDVDのパッケージだったりフライヤーのデザインだったりグラフィックの仕事をはじめました。

―結構長い時間遊びまくってましたね(笑)他にどんなお仕事をされていたんですか?

単館系の映画のDVDのパッケージとか、そこで出来た知り合いづてに本の装丁とかの仕事が増えて食えるようになっていきました。

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―コラージュを手法にしたきっかけはなんですか?

中学生高校生の頃から模写は出来るけど一から想像して描くっていうのが苦手で。 絵を描くって構図を想像して手を動かすって2つのことを同時にやらないといけないじゃないですか。 何でも出来るけど自由度が高すぎるのとオリジナルで描くって難しいなと。 あとずっと好きだったデッド・ケネディーズやCrassなどのパンクバンドのジャケットがコラージュとか写真だったってことにも惹かれて自然にコラージュにたどり着いた感じですね。

―シュレッダーの作品を思いついたきっかけを教えて下さい。

当時は展示はしてるけど自分の作品に対してしっかり向き合うこともなくて、色んな意味で全てが独学だったので今ほどの数の作品をスキャンを撮る感覚があんまり無かったんですね。 それで一番最初の作品集が出るタイミングで、やっぱり本を分厚くしたいじゃないですか。最初の本だし。 出来るだけ予算内でいけるだけ分厚いのを出したいですって話をして自分でハードルあげちゃったんですけど、結局数えたら10ページ分ぐらい作品足りなくて。 他の仕事もあったので新しく一から作品作るのも間に合わないし、どうしようって悩んでたら、もう校了まで1日か2日くらいになっちゃったんですね。



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ぼーっと考えてたら、昔子供の頃にやった砂絵思い出して。 糊がついててカラフルな砂かけてトントンってやると出来るあれです。 シュレッダーのイメージって粉々だったんで、0とか1とかのでっかい数字とかをステンシルでスプレーのり噴いて、その本の中に載る自分の作品のコピーをシュレッダーにかけて(砂絵みたいにコラージュを)作ったら、意味合い的にも扉ページに差し込めるしってアイデアが浮かんで。
僕の作品って一回構築するじゃないですか。 構築して作った作品なんだけど最後に破壊して扉になってるって意味合いもいいなと。 夜家で思いついたんでステンシルだけ切って、明日事務所行ってコピーとってシュレッダーかけて振りかけたら完成だなと思ったんですね。 で、次の日事務所行ってシュレッダーかけたら細切れじゃなくて

―線で出てきたんですね(笑)

(笑) 細切れのシュレッダー買いに行く時間も無いし、どうしようって結構絶望的な感じだったんですけど。 考えててもしょうがないんで束で出てきてた紙をとりあえずちょっと貼ってみたんですね。 そしたら意外といけるかもってなって。当時とか超アブストラクトだったんで戻すとか無かったから。 柄みたいに途中からなってきたんでいけるぞと。 あと貼るだけだから考えなくて良くてすごい楽で、あっという間に10ページ分が速攻で出来ちゃって。 最初はそんな続ける気もなかったんですけど、出来上がったらこれ面白いかもなって思えてきて。



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ちょうど事務所に遊びに来てた先輩の伊藤桂司さん(※ UFG Inc. 代表。グラフィックデザイナー、アートディレクター。 )が「それ発明だね!」って言ってくれたりして。 続けるつもり無かったんで、適当に事務所に有ったレコードの通販したダンボールにコラージュしたんですね。
入稿終わって家で捨てようって持って帰る途中で大友さん(※ 大友克洋氏。漫画家、映画監督)に「ご飯食べてるから来れば?」って呼ばれたんで 行って見せたら大友さんも「めっちゃ面白いね!進化させる余地あるかもね。」って反応してくださって。 そこから1年ぐらいして試行錯誤しながら作ってたんですけど1年ぐらいしたらコラージュの手法に飽きちゃって(笑) 進化って言っても全く進化のさせようがないじゃあないですか。 隙間にベースの写真置いて隙間から見せるっていうのはやってたんですけど。 それがもう限界だなって思って1年ぐらいやるのをやめちゃいました。

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―そんな経緯が有ったんですね。 それからまたシュレッダーの手法を使うようになったのはどうしてなんですか?

コラージュの根本的な部分を考えるようになったんですね。 それまで手数をかけて、とにかく細かくて物量で圧倒させる手法が多かったんですけど、やりきるとどこまでやったら限界なんだろう。 引き算ていうかマイナスの部分でどこからがコラージュになるんだろう。最小単位なんだろうってことを考え始めました。 絵だったら白いキャンバスに黒い点一個描いたらその人の絵になるけど、自分らが使うのは写真だから。 コラージュってもともと人が作ったものを解体して、再構築するから1枚だとその撮った人の写真になっちゃう。 貼る位置とかもあるけどそれじゃただのスクラップだから。 それ考えたら2枚からがコラージュの限界なのかなって思って。 でも2枚だとシンプルな手数で他にもやってる人いるし、どうしようって考えてたんです。

究極1枚って何なんだろうって思った時に、シュレッダーなら1枚でいけるなってなって。 素材としては1枚だけどずらしたりとか構築の仕方で違うものに作り変える事ができるなと思ってシュレッダーにハマりました。 今はシュレッダーの次の手法が出てこないんでもうちょっと続けてみようって思って続けています。

―深いお話をありがとうございました。 それでは今回のコラボレーションアイテムについてお聞かせ下さい。



千代の富士×河村康輔×UNITED TOKYOプリントパーカー

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最初に写真を選びに行かせていただいた時にすごい好きだった2枚の写真を一個にしました。 もちろん現役のときもそうなんですけど引退ってすごい強いじゃないですか。 相撲部屋入門する前の想いから力士としてのすべてが詰まってて写真としても強いですよね。 最初にこの写真を凄い使いたかった。 あとこれ早くほしいです(笑)。肉感もすごい良いですね。このミックスコードも最高ですよね(笑)

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河村康輔×UNITED TOKYOロンTee

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渋谷のスクランブル交差点というお題をもらった時に写真をそのまま使うんじゃなくてアイコン化した方がいいなと思って。 完全に真上から見たスクランブル交差点を簡略化して図にしてます。 スクランブル交差点は実際は正方形じゃ無くてひし形で、線が引かれて無い方向は普通に歩いてると渡れない距離になっているのでバツじゃないそうです。 地図って全体的に簡略化されてるものだから地図に見立ててグリッドと座標を入れてます。 一番下に渋谷の街の夜景の写真を重ねています。

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河村康輔×UNITED TOKYOスウェット

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これは皆さんに撮ってきてもらった標識のコラージュです。 コピー機を使って作るんですが、何枚も試作を繰り返してギリギリのところを狙いました。 最初は赤いところは乗ってなかったんですけど、ちょっと弱いなと思って足しました。

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河村康輔×UNITED TOKYOコーチジャケット

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東京タワーの夜景と東京の海側の夜景をシュレッダーで組み合わせました。 都会的な部分と港湾部。住んでる場所によって同じ東京でもイメージが違うと思うんです。 その二面性を表現しています。 この柄は少し違うんですが新しいショッパーバッグでも使用しています。

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―本日は貴重なお時間を頂きありがとうございました。




コラボレーションアイテムは下記店舗で限定販売となります。

UNITED TOKYO SHIBUYA 11/1 10:00~
UNITED TOKYO 公式オンラインストア 11/2 0:00~